千葉県柏市
つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅の駅前に建つ高層マンションの低層部の1フロアに計画された子育て支援施設である。新しい子育て世代が増えている人気のエリアで、新しい時代における住まいと子育て、仕事や暮らしを結びつけることのできる場作りを目的として計画された。
大きな平面を持つ1フロアに保育室・遊戯場、貸スタジオ・キッチン付きの多目的ホール、等の複合施設を入れる計画である。吹き抜けのある遊技場の空間には小さなワーキングスペースのボリュームが浮かんでおり、子どもが遊んでいる状態を眺めながら仕事ができるように設えられている。
高層マンショに必然的に発生するセンターコアの大きなボリュームによって各スペースが分節されてしまうこと、太い柱や上部の住戸階の大きな配管スペースが発生することを同時に解決するアイデアとして、「柱巻き」と呼ばれるアイテムを考えた。
柱や配管スペースの入隅に納まるように配されたこの柱巻きは、ソファーや本棚などを内包する家具のような建築のようなつくりとなっていて、公園に生える木々のように、子どもたちの遊びを自然にその周囲に惹き付けるものとなる。それが柱や配管スペースの配置に従い散りばめられることで、フロア全体が一つの公園のような場所として現れてくることを目指した。
成瀬猪熊建築設計事務所との共同設計。