ドバイ, アラブ首長国連邦
歴史的にモスクは、公共に開かれた共同空間として機能してきた。Al Warqa’aのモスクでは、モスクの一般的な線形で階層的な空間構成を崩し、haram(祈りのホール)とsahn(中庭)を一体的な祈りのスペースと経験されるようにし、その四周を一様にriwaq(アーケード)で包むことのより、全方位から祈りのスペースにアクセスできるようにした。
また太陽の運行(時間)に沿って祈りが行われることを考えると、光(時間)と祈りとの関係を空間化することが、モスクの経験にとって本質的に重要なものと思われた。haram(祈りのホール)では、柔らかで均一な光の中で祈りに集中できることを目指し、その東西南北に配置されたトップライトは、一日に五回行われる祈りのそれぞれの時間帯によって、異なった光の様相を空間に与えている。