ドバイ, アラブ首長国連邦
ドバイの新しい再開発地区であるシティウォーク地区に位置するこのモスクの大改修計画では、既存のモスクを「祈りのための建物」から「祈りの場」にデザインし直すこと目指した。 祈りのホール(haram)の構造骨格のみを保持し半透明の反射ガラスで囲み直すことにより、内部を自然光で満たし、周辺の木々や緑を映し出す。既存境界壁は取り除かれ、その代わりに楕円状に描かれたアーケード(riwaq)で柔らかに「祈りの場」を囲み直す。その境界内には多くの木々を植え、祈りの機能以外にも読書や思索のための場所が提供される。その敷地全体を公園あるいはオアシスのようにデザインし直すことによって、ダウンタウンの喧騒から距離をおいた新たな「祈りの場」として再定義する試みである。