北海道
ニセコに最先端の省エネ技術を結集した、500世帯の住戸による街区を新たに作るプロジェクト。マスタープラン及び建築設計を担当している。クライアントは、ニセコ町、ニセコ町内の有力企業、そして日本で最も優れた省エネ住宅を供給する住宅会社やドイツを中心とした世界最先端の知見を導入するメンバーによって発足された街づくり会社で、10年をかけてニセコのみならず日本の未来のモデルとなる街区となることが目指されている。建築は、外皮性能担保の効率性を第一優先とするためにシンプルな矩形をまず設定し、そこに豊かな街区の表情、住民の小さなふるまいを誘起させるための「雁木」空間をランダムにまとわせることによって、分譲から賃貸、さまざまな形式やボリュームの建築が立ち並んだ状態においても、一定の統一したイメージを持ちつつ、常に住民のふるまいが主役になるようなデザインルールを設定した。「雁木」は落書きやベンチやボルダリングなど、雪に強く様々に改変できる腰高のコンクリートの壁と、自然素材である木格子によって構成される。